大腸カメラについて
大腸カメラは、肛門から内視鏡を挿入し盲腸から直腸まで観察を行いポリープやがん、炎症などを調べます。内視鏡で観察しながら、生検(組織採取)やポリープを認めた場合には大きさにもよりますがその場で切除も可能です。健診での便潜血陽性や血便、便秘、下痢、便が細いなどの症状がある場合には大腸カメラをお勧めします。
大腸がんは増加傾向にあり、男性のがん死亡原因の第3位、女性では第1位となっており早期診断、早期治療が重要です。
当院では丁寧な内視鏡操作、二酸化炭素ガス送気や希望に応じ静脈鎮静を行い苦痛の少ない検査を心掛けております。
検査時に大腸ポリープを
その場で切除可能
大腸ポリープには腫瘍性(腺腫)と非腫瘍性があります。腺腫自体は良性腫瘍ですが、サイズが大きくなると一部ががん化する可能性があり、大腸がんの発症につながります。また、一部の非腫瘍性のポリープの中でも大腸がんとの関連が指摘されているものもあります。
当院では、将来がん化する可能性が高い大腸ポリープを、その場で切除する日帰りポリープ切除を行っております。
(ポリープのサイズが大きく出血などの合併症のリスクが高い病変、明らかながんの可能性の高い病変、抗血小板剤、抗凝固薬内服中の方は入院可能施設での切除をお勧めしております。)
大腸カメラ時の鎮静について
大腸カメラ時の負担の軽減を目的としてご希望の方は鎮静剤を使用して検査を受けていただけます。鎮静剤により緊張感が和らぎ、うとうとしている状態で検査を受けることで苦痛を軽減できます。
一方で検査後院内での1時間程度の安静が必要な事、当日は自動車、バイク、自転車などの車両全般の運転ができないこと、頻度は少ないですが副作用として呼吸抑制、血圧低下などの影響がある場合があるなどのデメリットもあります。
- 1 【事前診察~検査日の決定】
- 来院いただいて事前診察を行います。予約は不要です。
保険証やお薬手帳など服薬しているお薬の情報をお持ちください。
検査日の決定及び検査前の食事、前処置の方法などをご説明いたします。 必要な術前検査を行います。
- 2 【検査前々日から前日】
- 検査前々日、前日に下剤を内服していただきます。
検査前日は検査食あるいは大腸に残りにくい食事を摂取していただきます。
- 3 【検査当日】
- 朝食は摂らずにご自宅で朝から腸をきれいにする下剤(腸管洗浄液)を飲んでいただきます。
1時間ほどで便が出始め、2-3時間ほどで便がきれいになる事が多いです。
指定の時間になりましたらご来院ください。 鎮静剤を使用する予定の方は車やバイク、自転車を運転しての来院はお控えください。
- 4 【検査】
- 検査着に着替えていただき検査を行います。腸の動きを抑える薬を筋肉注射します。
鎮静剤を希望された方は鎮静剤を投与後に検査を開始します。
内視鏡を挿入し観察し、必要に応じポリープ切除、生検(組織採取)や色素散布などを行います。
- 5 【検査後】
- 鎮静剤を使用した場合は処置室で1時間程度ベッドにて安静にしていただきます。
その後、診察室で検査画像を一緒に確認しながら、医師が検査結果をお話しいたします。
検査結果に応じて、次に大腸カメラを受けるとよい時期をお伝えしています。